もうひとつのあしあと。
アニメの内容だったり、サイトの更新だったり、日々つれづれだったりとごった煮マイペース日記。
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リクエスト消化!
長らくお待たせしました~!!
ぱぱげーのさんからのリクエスト、「リビウスとシャロット」消化させていただきました!
小説がどうにも最近描けないので、イラストと小説風味の小話になってます。
つづきからどぞー。
重なりますが、リクエスト、本当にありがとうございました!^^
そうそう、それからお盆まで~といっていたこのお祭ですが、
16日までの開催となります。
次がラストですYO!
「シャロット、大丈夫か?」
任務の帰り道、後ろから聞こえてくる声に、
驚いて振り返ると、少々神妙な顔をした彼の顔が見えた。
「え、ええ、大丈夫、ですよ?」
ひやりとした冷や汗を感じつつも、精一杯の平静を装って、
何事もないように、首をかしげて答えると、
彼はふうっと深いため息をつき、つかつかと歩み寄って
有無をいわさずおでこに手をのせた。
「やはり……な。熱があるようだ」
「い、いえ、私はべつ……に……」
言い切る彼の姿に、反論しようと口を開きかけた時、
突然の眩暈に襲われて、ぐらりと視界がゆれた。
「シャロット!」
遠ざかる意識の中、荒げた彼の声だけが脳裏に響いた。
………………
ゆらゆら、ゆっくりと体が振動する感触に、意識が目覚めた。
「……気がついたか?」
徐に目を開けると、心配そうな顔が、自分を覗き込んでいるのが見えた。
「え、リビウス様……?」
思わずあげた声につられて、意識が一気に覚醒する。
自分の置かれている状況を見て、顔から火が出そうになった。
そう、自分は今、リビウスに抱き上げられて……
まあ、いわゆるお姫様抱っこをされている状態になっているのだ。
「あ、あのリビウス様、その……」
「まったく、急に倒れるとは思わなかったぞ…今は静かにしていなさい」
急いでこの状態から解放してもらわなければと震える声をあげたが、
リビウスの心配げな声に、何もいえなくなってしまった。
「……何もいわなかった私も悪かったが……
シャロット、実は今朝がたから具合が悪かっただろう? 」
「いえ、あの……ちょっと体がだるいかなー……と思っただけで……」
「それが、『具合が悪い』というんだ。
貴女は頑張り屋なのが良いところだが、
頑張りすぎる点もある。具合が悪い時は、そう言いなさい」
ぴしゃりとした言い方だったが、心配をにじませた優しい声だ。
本当に、彼が自分を心配していたことが分かって、思わず顔が火照るのがわかった。
「……はい」
小さく、噛み締めるように頷くと、分かればいい、と優しい声が上から降ってきた。
「そうでないと……こちらが、余計な心配をすることになるからな」
小さな間を空けて、かすれたように放たれた言葉に、高鳴っていた鼓動がうるさく鳴り出す。
今彼の表情がどうなっているのか、見てみたかったけれど、
恥ずかしくて、顔をあげられない。
それはどういう意味なのか、多分期待しているものではないとは思うけれど、
少しは、夢を見てもいいのでしょうか?
誰にもいえない言葉を胸に、彼女は彼を振り仰いだ。
fin
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